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★★★★

2024-04-12

■GW前に買ったくせして、ようやく読了。ふう。重い本でした。 ■オシムさんの考えるサッカーのエッセンスがふんだんに吐かれた本でした。哲学書のような側面もあり、ビジネス書のような趣きもあり、あまりの正論に年寄りの説教に感じるきらいも正直、ありました。 ■とはいえ、ワンタイムで咀嚼して通過するサッカー本でなかった点は、ことさらに強調したいところ。 ■日本人にディシプリンがあるとは思えない。レベルの高いプレーを指向するには基本の反復練習が大切と説く言説が印象に残りました。 ■きょうたまたま、ドイツワールドカップに日本代表を観に行った会社の同僚の女性と昼食をともにしました。 ■彼女はサッカーにはほとんど興味がなく、野球に詳しいかた。それでもドイツに行ったのは「営業成績が新卒トップで、景品として観戦チケットと飛行機代をもらったから」。すごいよね、世の中って不条理（笑）。 ■で、その彼女は日本-ブラジル戦を観たそうです。この感想が面白い。 ■「わたしたちが普段暮らしている＜この日本の代表＞って、こんなものなんだ」ということらしい。詳しく訊くと「ブラジルのパスはあんなになぜポンポン通って、日本のパスは何であんなに雑なんだ」。 ■この発言を耳にするにつけ、本書の「レベルの高いプレーを指向するには基本の反復練習が大切」なる言説を思い出す。 ■何せ、素人目にもこういったファクトを把握できるってことが、スポーツの恐ろしいところ。そして、ワールドカップの素晴らしさは、埋められそうなレベルも埋められそうにもないレベルをも「比較できてしまうこと」。 ■世界に日本のサッカーが通用しないことを、ワールドカップに出場して眼前にするのと、そうでないのとでは話が違うわけで。 ■そう考えると、オシムの言う「リスクを取れ！勇敢に立ち向かえ！」という言葉は正論となる。 ■つまりは、昨今のワールドカップが盛り上がっていない理由は、日本人が今ナイーブだから。 ■正確に言うなら「期待して大敗するなら、期待せずに大敗したほうが精神衛生的に楽」というもの。 ■ぼくはここの結論に至るにつけ、ひねくれ者なので「じゃあ、あえて思いっきり期待しようじゃないか」って今は思っている次第。 ■考えるさせられることの多い本でした。 以上、自ブログより転載。

• 大和田常務7
• 29歳
• アトピー
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